今日は、土公神について、ちょっと説明したいと思います。
なかなか一般的には、知られていないと思いますが、
土公神(どくしん・どこうしん)は、陰陽道における神で
土をつかさどるとされています。
仏教における堅牢地神(けんろうちしん=地天)と同体とされ
地域によっては土公様(どこうさま)とも呼ばれています。
いろいろな場所に祀られているので、見たことがある方も多いと思います。
仏教における神仏習合思想では、普賢菩薩(ふげんぼさつ)
の化身ともされています。
この普賢菩薩は、釈迦如来の脇侍(きょうじ)として、
祀られていますし、真理を究めて悟りを求めようという
心の象徴とされ、賢者のような神様です。
もう一つは、文殊菩薩(もんじゅぼさつ)ですが、
一般的な知恵(頭の良さや知識が優れること)の象徴で、
これが後に、三人寄れば文殊の智恵、ということわざを生みました。
三体で釈迦三尊(しゃかさんぞん)として、良く祀られています。
ちなみに、左が普賢菩薩で右が文殊菩薩です。
話がそれましたが、土をつかさどる土公神は、季節によって
遊行するとされ、春はかまど(2月~4月)
夏は門(5月~7月)秋は井戸(8月~10月)
冬は庭(11月~1月)にいるとされてきました。
遊行している季節ごとにかまどや門、井戸、庭に関して、
土を動かす工事を行うと土公神の怒りをかい、祟りがあるといいます。
また、土公神はかまどの神(かまど神)ともされ、
かまどにまつり朝晩に灯明を捧げる事と言われてます。
この神は、不浄を嫌い、刃物をかまどに向けてはならないともされます。
井戸がある家は、今は少ないと思いますが、本当に処分の仕方には、
気を付けて頂きたいと思います。
間違えると、大変な災いが起きますので・・・
井戸の周りを、お札で、囲み、井戸に蓋をして、
ご祈祷が必要になります。
この土公神はあまり気にしない人も多いと思いますが、
大きい工事や土を動かす際の参考になればと思います。
そんなに、土を掘ることは、ないでしょうが・・・
昔の人が、その土地に祀ってあった、ご神体を、
土に埋めた場合に、知らずに、その上に家を建てると、
災いが起きるために、地鎮祭を行ったり土公神を祀ったりしたんですよね。
土の事では、土用の丑の日などありますが、これは、五行の暦の節により、
(立夏・立秋・立冬・立春)の直前約18日間ずつなんですけど、
夏の土用の丑の日にウナギを食べるのが習慣になっていますよね。
五行では、春に木気、夏に火気、秋に金気、冬に水気を割り当てていますが、
残った土気は季節の変わり目に割り当てられ、これを土用と呼んだんですよね。
土用の間は、土の気が盛んになるとして、土を動かしたり、
穴掘り等の土を犯す作業や殺生が忌まれました。
ただし、土用に入る前に着工して土用中も作業を続けることは
差し支えないとされ、これを土用の間日(まび)と言います。
建築関係の人でも、気にしない人もいると思いますけどね。
他にもかまど神として、日本特有の三宝荒神(さんぽうこうじん)
という神様もいます。
仏法僧の三宝を守護し、不浄を厭離(おんり)する仏神ですが、
文殊菩薩と同体とされたり、普賢菩薩と習合したりと、
ちょっとややこしいんですけどね。
ちなみに、この荒神を祀る寺院や神社は日本全国に約300社
あるんですよね。
仏教と神道、密教と山岳信仰、様々なものの信仰の対象に
なっていますが、昔からの先人の知恵として、
今後も大切にしなければいけない文化だと思っています。
それでは、少しでも皆様に開運が訪れますように・・・
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